なんか最近、うちの療育施設を辞めていく子供達が多いみたい。。
こないだもウチの子と仲良しだった子が辞めて他の施設に行っちゃった。私もなんとなく、施設トップの考えに疑問を感じていたんだけど子供が先生にとても懐いてるし、うちも行動した方がいいのか迷っちゃう。。
わかります。その不安な気持ち。私もそういう経験があります。
親は何かしら疑問を感じているけど子供は先生にとても懐いていて楽しそうに通っている。私の一存で決めていいものか?と悩みますよね。
結論から言うと、施設トップが『経営重視』か『児童支援重視』かで療育内容にブレは生じてくると思います。この時に子供に合った療育内容を組んでくれない場合は施設の変更を考えてもいいかもしれません。
なぜなら、小学校入学までの時間は思っているより少ないからです。2~5歳まで、どれくらい成長できるかによって小学校生活の苦労の度合いが変わってきます。
現にウチも、以前は次女は1つの療育施設に通っていましたが、現在では3つの療育施設に通っています。今回は私が療育先を変更した理由や、施設を選ぶ時の優先順位などについてお話したいと思います。
まずは自分が、子供に必要な療育内容を見極めることが大事
子供がこの先、幼稚園(保育園)、小学校…と学校生活を送るために必要なことは何か?
常に一緒にいた自分ならわかりますよね。まずはそれをしっかり明確にすることが大事です。
私の中では大まかに2つ、譲れないポイントがあります。
①保育園、幼稚園ではできないケアをしてもらえるかどうか
児童発達支援や放課後等デイサービスは、学校(幼稚園等)、医療と連携を取ってケアをしながら社会で生きていけるスキルを学べる場所だと思っています。
障害の度合いや成長具合によって適したカリキュラムが変わってくると思うので、その対応をちゃんと見る必要があります。でも、いくら良い先生達でも、先生達の上司である施設責任者が儲け重視の人の場合、なかなか対応してもらえないのも現実なんです。
次女が一番長く通っていた療育はどちらかというと知育の作業(工作など)ばかりでした。多動の子が多かったので、その子達に合わせたカリキュラムになっていたんです。
正直、工作ばかりなら幼稚園でもできるじゃないか。もっと幼稚園とかではできない事をやってほしいのに。。と少しずつ気持ちのズレが生じてきました。
②子供の成長に合った療育カリキュラムを実行してくれるかどうか
私たち夫婦が一貫して最優先でお願いしていたのは、子供同士のコミュニケーションを向上させる支援です。
幼稚園に通うのに最低限必要なスキルだから、お友達との関りを増やして伸ばしたいといつも言っていました。工作スキルより、そっちを優先でお願いしていたんです。
よく、玩具を友達と『かして』『いいよ』、嫌な事は『いや』と自分の気持ちを言えました!と報告されるんですが、1年前から同じやりとりしてて、次女は既に出来ている事なので「今更?」と毎回モヤモヤします。。
同じ工作でも各々の机で一人で作業するのではなく、皆で大きなこいのぼりを作ったり、ツリーを作ったり、大きな紙1枚にみんなで絵を書いたり、
そうやって皆であーだこーだ言い合って、時にはケンカしたりと、そういう遊びの中でコミュニケーションを学べるような機会をなぜ作れない?とずっと疑問です。
療育に通ってても、子供同士で話す機会があまりないので声を出す機会が少なく、他者と話すことについてはあまり成長が見られませんでした。
正直、言葉の発達に関しては個別療育やswitchのゲームでお姉ちゃんと沢山話すことの方が効果が高かったです。
でもこれは、2年通って我が子の成長を見守ってきたからこそわかることです。通う前からこういう内部事情には気づくのはおそらく無理でしょう。
儲け重視のトップだと、コロコロとサービス内容を変えてくる
実際最初に通っていた療育施設は、療育環境がプレ~年長まで一緒の療育になったり、プレ&年少は別々の療育に分けてみたり、個別療育を始めたかと思えば短期間で辞めたりと、1年の間にサービス内容がコロコロ変わっています…。
部屋の模様替えもコロコロ変わってました。
他の2つの療育施設は根本的なことは一貫して変わってないんですけどね。。それは儲け重視ではなく、児童支援重視で発達障害児の特性をよく理解しているからです。
大人数のグループの中で適応できないから少人数の集団療育に通っている子ばかりなのに、施設のトップは利用児童を増やすことばかり考えて会えば何かしら新サービスの宣伝をしています。
現状の施設も狭いし、職員も少ないのに複数のサービスを同時進行でやるのは保護者側から見ても「この現状でそれできるの?」と思ってしまうのです。
療育内容が中途半端で効果が薄いのに、更に内容が薄まるんじゃないのかな…と保護者はため息で、何人かの子供達は違う療育施設に移ってしまいました。
小学校入学までの時間はとても大事!こちらが見切りをつける選択もある
そもそもトップが、前職が会社経営をされてた方らしく、発達障害児を育てた経験や実際に療育した経験がある人なら絶対出てこない発言がチラホラある方なので保護者からは不人気です。。
次女が一番懐いている先生もとても療育に熱心な良い先生なだけに、トップの人のせいで(怒)…と残念ですが、ずっとぬるま湯状態にいても次女が成長できないのは明らかです。
このままでは次女が小学校で苦労するのが目に見えているので、私たち夫婦側も見切りをつけ幼稚園に途中入園させた。という経緯があります。
でもその療育先は完全に辞めたわけではなく、休日の週1日だけに変更して通っています。
週末は1日保育で主に外遊び中心のカリキュラムになっていて園庭で遊べない次女にはその練習が必要でした。また、平日幼稚園に行っている子達が土日に療育に通っている事もありコミュニケーションの練習にもなるので、次女にあったカリキュラムだけ利用する方針に変えました。
次女に合った療育をしてくれと進言して対応を待つよりは、そっちの方が楽だし時短になります。
実際、曜日を変えてから次女は公園の遊具にも慣れてきて、友達とも遊べるようになってきました。
次女の苦手な外遊びを重視してくれる療育施設に新たに入所
次女は平日は週2日、2つの療育施設に通っています。
一つは個別療育。言葉の明瞭性や偏食改善など、とてもお世話になっております。効果も期待通り。
そしてもう一つが私が尊敬している先生が運営する療育施設です。
実はこの先生、上記の儲け重視のトップがいる療育施設から独立した先生。
そして、私が初めて療育施設に見学に行ってこの先生なら!と療育先を決めたきっかけの人です。それは発達障害児を育てる先輩だったから。だから母親の気持ちも、大変さも全部わかる人だったんです。
でも途中から見かけなくなってしまって、他の教室に異動になってしまったのかなと思っていたんですが話を聞くと、やはり発達障害児を何も理解していない儲け重視のトップと考えが合わず、いろいろあって独立したとのことでした。(なるほどね。。。と超納得)
途中から工作ばかりになったのはこの先生が辞めてしまったからか…と納得しました。こんな感じで、責任者が変わると療育内容も変わったりするわけです。
発達障害児に最も大事な学びは、コミュニケーションスキルだと思う
私が2年療育生活をして思うのは、発達障害児に一番必要なスキルはコミュニケーション能力だと思います。人は一人では生きていけません。親である私も、老いは止められないのでずっと子供を守れるわけじゃない。
人の悩みはほとんどが人間関係です。健常児ですら人間関係で悩むのに、発達障害児の子達はその倍の倍、人間関係で苦しむことになる。その苦しみを少しでも緩和させてあげたいのが親心ですよね。
子供が最もコミュニケーションを学べるのは遊びです。それは健常児の子も変わらない。
玩具だったり、ゲームだったり、公園だったり、そういう遊びで声を出して友達と話す楽しさを覚えたり、ケンカしたり、仲直りの仕方を覚えたりするのではないのかな。
いくらお利巧に座れても、いくら上手に工作ができても、コミュニケーションが取れなければ子供はクラスで独りぼっちになってしまう確率が高い。
発達障害児の子供が社会の中で生きていくのに何が必要なのか、ちゃんとわかっている先生に早いうちに出会えたのはとても幸せなことだと思っています。
先生のような療育に対して誠実な方や優良企業が運営する施設が、どんどん増えて欲しいと願ってやみません。
- 施設トップの経営理念によって施設の療育内容は変化する
- 成長に合わせて療育内容も変えるのが通常
- 早期療育期間はとても短くて貴重な時間。無駄にしない!
- 思い切って療育施設を変えることも一つの選択
- 幼稚園、小学校に入った時の事を考えて行動する