
まだ旦那とケンカしちゃった…。あの人自分は愚痴るくせに私の話は全然聞いてくれない。しかもネットでかじったような要らないアドバイスしてくるし、最近はちょっと会話するだけでイライラしちゃう!

わかります。その気持ち!私も似たような事で良く夫とケンカします。。男の人って何で求めてないアドバイスしてくるんでしょうね。口出すなら休日に見本見せてよ!って私はいつも思ってしまいます。
今回は、発達障害児を育てる上でママに大きく影響する配偶者の理解をどうやって得るか?についてお話したいと思います。
健常児の親でも子供の事で夫婦ケンカは普通にあると思うのですが、発達障害児を持つ夫婦に関しては、信頼関係が崩れたら離婚問題に発展しかねないと思います。(大げさではなく本当に)
ワンオペ育児じゃとても無理なんです。きつくて心が潰れてしまいます。
私は専門家ではないので具体的にこうした方が良いなどのアドバイスはできないのですが、私がしてしまった失敗をご紹介しつつ、失敗からどう持ち直したか?についてお話できればなと思っているので参考になれば幸いです。
心が弱っている時に、夫に育児相談をして失敗した
心が弱ってる時の相談って、本当は欲しい言葉が最初から決まってるんですよね。
それは共感と、肯定。
大体女性が悩みを相談する時って、共感と肯定をしないでいきなりアドバイスをするとマイナスな印象を与えたり、もしくは受けたりしませんか?
そして普段まともに育児してないクセに上から目線で物を言うな!と聞く耳持たない私。

私はただ、育児の大変さ、辛さをわかってもらいたかっただけなんですよね。「大変だったね。それは辛かったね。頑張ったね」などの言葉をひと言かけてもらえるだけで救われたんです。でも、夫はエスパーじゃないのでそんなこと知るわけないですよね。
私から相談しといて、夫のアドバイスを切って捨ててたので当然夫婦仲は悪くなるわけで…、当時はかなり夫婦仲がギスギスしていて会話も少なかった記憶があります。
悲劇のヒロイン化で失敗。育児ストレスで自己中心的になる。

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当時は夫が私の気持ちをわかってくれない!と勝手に孤独を感じて悲劇のヒロイン化していた私。
とにかく体がダルイ、寝つきが悪い、些細なことで落ち込んで3日くらい引きづる。そんな状態なのに育児に休みはなくて、夫婦仲も悪くて、ストレスはたまる一方。
自分だけが大変で、不幸だと思っていました。夫だけラクして自由に生きているように見えてました。本当は全然そんなことないのに、その頃の私は自分のことしか見えなくなっていたんですよね。

とにかく毎日が辛くて、朝が来てまた1日が始まるのが怖くて、毎日『逃げたい、消えてなくなりたい…』そんなことばかり考えて自分の殻に閉じこもり、夫の事を敵視していたんです。
仕事で疲れて帰ってきたのに、家で妻に敵視されていたら夫も心が休まらず疲れていたと今なら思えるんですけど、その頃の私には夫の全てが癇に障る状態でした。。
発達障害の原因を探って失敗。なすりつけ合いで夫婦仲が悪化。
当時、『発達障害』というワードをパソコンで調べまくって魔のループにハマっていた私。解決策や対処法ではなく、『なんで発達障害になったのか?』と原因ばかりを探っていました。
正確には「可能性がある」程度のまゆつば物なんですが当時の私は信じてしまい、それをそのまま夫に話して更に夫婦仲が険悪になる。という結果を招いてしまいました。
そりゃ子供の障害の原因があなたの家系にもあると言われたらショックを受けるし良い気はしません。
私はもともとコミュ障で話も下手くそなので、きっと夫が傷つくような言い方をしてしまったのだと思います。その時の夫は静かでしたがかなり怒ってるのがわかり、「原因はそっちだろ!」と私に言い返してきました。

完全になすりつけ合いの不毛な言い合いです。なんの解決策も生まない、ただお互いを傷つけるだけの意味のない言い合い。本当は子供たちの苦しみをどうやって減らすか?という建設的な話を夫婦でしないといけないのに、この時はまだ2人とも子供の発達障害疑惑を受けとめきれてなくて、ずっと混乱状態だったんだと思います。
私たちの不穏な空気を娘たちは敏感なくらいに感じ取ります。
長女はどうしたら良いかわからず、気まずそうな表情を見せ、次女は真っ先に「ケンカしないで」と意味が取れるような幼児語で私たちを止めにくるのです。(それは今も変わらない)
調べすぎて情報過多になるのはよくない。
夫を変えるより、自分が変わらなくちゃと、この時学んだんです。
夫に育児相談をしてはいけない理由(うちの夫の場合)
まず、うちの夫に『共感と肯定』を求めるのがそもそもの間違い。
夫は典型的な男性脳で、結論の出ない、オチがない話は苦手なタイプです。よく言えば合理的、理知的な思考。悪く言えば共感力・想像力のない人。
だから夫に愚痴という名の相談をすると、
仕事上でのつきあいなら頼もしいんでしょうが、家庭や育児でも同じ対応されると、

どうしてもこう思ってしまうのですよ。だって育児って、教科書どおりにいかないのがセオリーですからね。
ネットで転がってる情報がうちの子に通じるなんて保証は絶対ないんですよ。ましてや発達障害で普通の育児方法も通用しないんですから。
でも上記のセリフを言ってしまったら夫婦間に亀裂が入るのは明らかです。
というわけで、この時私なりに出した答えは、
- 家庭の平和を望むなら夫に愚痴という名の育児相談はしない。
- 二人で決められること(塾に通わせるか?など)だけ、建設的に話し合う。
- その話し合いもなるべくLINE上で行う。(言い方でイラっとする事があるから。苦笑)
- 育児相談先にも適材適所がある。夫より、発達障害のプロにした方が建設的。
耳で聞くとイラっとする事も、文字で見るとすんなり受け入れられるという事が結構あります。こういう対応にしてから徐々にまた普通に話せるようになり、笑顔が増えてきて、夫婦仲が改善してきました。
子供を守るために心療内科に行くことを決心。夫に正直に告白。

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子供の発達障害疑惑と、育てづらさによる育児ストレスと、夫婦仲の悪化で精神的ダメージは100。
瀕死状態だった当時の私は、自分なりに出した答えで夫婦仲が改善してきたことにより、あることに気づきました。私のイライラが減ると、次女の癇癪も減っていることに。
もう切なくって笑いながら泣くという何ともいえない感じになったのを覚えてます。保健師さんが私を心配して訪問してくれた時に、
「今あなたに必要なのは次女ちゃんのことの前に、まずはあなたが休んで元気になること」
と念を押して言われた意味がこの時わかったような気がしました。

私は今まで常にイライラして、小さな子供達に顔色をうかがわせ、気を使わせていたんですね。目の前でたった2歳の子が私に気を使って笑わそうと頑張っている姿を見て、本当に自分が情けなくて、変わらなければいけないと痛感しました。
そして正直に夫に、
とお願いをしました。(専業主婦で収入がないから夫の許可がないと通えない)
児童相談所に泣きながら電話した事や、保健師さんに訪問してもらったこと、他にも情緒不安定で夫のLINEに泣きごとメッセをたくさん送っていたので、夫は反対せず了承してくれました。
通院して1年後くらいから、夫の良い所を見れるようになる。
抗うつ剤で治療しながらカウンセリングに通い、1年経った頃にはだいぶ回復してきました。まず私の育児スキルが低いのは母性の問題ではなく、生い立ちが大きく関係してて、
- 良好な親子関係を知らずに育っているので、子供との接し方をわかっていない。
- 機能不全家庭に育っているため、理想の母親像、家庭像が高すぎる。
- 上記の傾向が強いため、出来ない自分を必要以上に責め、許せず、うつ状態になる。
- 子供達に子供時代の自分を重ね、フラッシュバックを起している。
複数のテストを経て上記のようなことがわかり、この考え方の癖を治すのが本当に時間がかかりました。
この辺は私事で育児とはちょっと話がそれるので割愛しますが、1年経って回復してきたことにより、夫の良い所が見えるようになって、自分が心配するより子供達の未来は明るいかもしれない。
と思えるようになったんです。
ということに気づいたことが大きかったと思います。
自分の育児スキルの低さを認め、夫を褒めつつ助けを求める。
今の私は、自分の育児スキルの低さを認めています。(以前はプライドが邪魔してた)
そのうえで、私にできないことを子供にしてくれている夫に、常にお礼を言うようにしています。
『あなたも親なんだから子供の世話して当たり前』なんてチラっと頭の隅で思ってるのはもちろん内緒ですが(苦笑)
お礼を言う事で夫婦仲が平和ならそれで良いかなと思ってます。子供も安心しますしね。そして自分の不得意なことに関しては夫に丸投げという名の『お願い』をしています(笑)
失敗から学んだこと【娘たちの笑い声が聞けるのは夫のおかげ】

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どこの親にとっても、我が子の発達障害を受け入れるのはとても辛い事です。大変です。
うちの場合は私が疲れ果て、とことん追い詰められて、プロの助けを借りるには発達障害を認めるしか選択肢がなかったから受け入れられただけで、決して物分かりの良い出来た母親だったわけじゃないです。
その証拠に今でも家で療育なんてやってません…(面倒くさ…ゴホッ!ゴホン!)
心療内科の治療を経て、いろいろ受け入れて、そして最近気づいたのは、夫のありがたみでした。
子供の障害を受け入れられない親もいるなか、夫は娘たちの障害を受け止めて可愛がってくれてます。その証拠に、うちの娘たちは私よりも夫の事が大好きです。笑(それでいいんです。)
私が娘と同じ年の頃、父親が大好きなんて微塵も思ったことなかったです。
それを考えると、こうして子供が親を好きと言える環境であることに、私は感謝しなければいけないなと考えるようになりました。

もし夫が、子供の障害を受け入れられなかったら、きっと、娘たちの笑い声は聞けなかったと思うからです。
一緒に発達障害と向き合って、子供達のために親として何ができるのか?を常に一緒に考えてくれる夫に今はとても感謝しています。
- 男性脳の夫に育児相談をして失敗した。
- ストレスフルの時は自分勝手な思考になりがち。夫はエスパーじゃない。
- 育児相談には適材適所がある。発達障害の専門家に相談した方が建設的。
- 自分が原因のストレスは心療内科などに通って早めに問題を解決する。
- 今、子供の笑顔が見える生活ならそれで良し、それだけで夫に感謝する。