前回に引き続き、『あやかしごはん~おかわりっ!~』の個別ルートの感想です。ネタバレ有りなので知りたくない方はご注意!
個別ルートの感想 ~花 蘇芳(はな すおう)~
蘇芳は内気な凜ちゃんの攻略キャラで猫又のあやかし。猫特有の気まぐれさで暇さえあれば丸くなって寝ています。
あやかしとも人間とも基本慣れ合いを嫌いますが、実は誰よりも寂しがりで甘えたなので、関わるのは面倒くさいけど皆の近くにはいたい。という超あまのじゃく。鬱陶しがるそぶりを見せながらも、なんだかんだ凜ちゃんや仲間たちを助ける優しい男の子です。
無印では共依存のような関係だった2人
無印では天涯孤独な凜ちゃんと、100年以上孤独な日々を過ごした寂しがりの蘇芳が、孤独ゆえの痛みや寂しさを共有し、蘇芳の優しさに触れ、惹かれ合います。
今回のFDでは蘇芳が皆の前でも堂々と凜ちゃんに愛情表現をかますので、凜ちゃんはタジタジ。さらに無印で登場した景墨(かげすみ/黒い猫又のあやかし)が凜ちゃんに懐いて周りをうろつくのでヤキモチ全開でドタバタする様子が楽しいです(笑)
後半は凜ちゃんの大学受験で遠距離恋愛になってしまう現実や、かつての蘇芳の飼い主の過去や死因が判明したりで、2人の仲がこじれます。あやかしの本能を知った蘇芳は凜ちゃんを失うのが怖くて近づけず、でも側にいたくて涙を流す姿がとても切ないです。
凜ちゃんと一緒にいる為に人間の生活に馴染む努力をしていた蘇芳
最後は、ルート開始から蘇芳が凜ちゃんと生きるために頑張っていた努力が垣間見れます。凜ちゃんが忘却の術で眠り続けている間、凜ちゃんと続けていた交換日記を一人で続けていた蘇芳。頑張って覚えた文字や言葉を使って、必死に凜ちゃんへの気持ちを綴っていました。
たくさん文字の練習をして、必死で辞書で言葉を調べ、『凛、あいしてる』と綴る蘇芳の健気な愛情が泣けてきます。
蘇芳は立ち絵はあんまり好きじゃないんですが、スチルの蘇芳はとってもキレイでかっこいい男の子なのでスチルを堪能してもらいたい!ベストエンドは2人とも幸せいっぱいで可愛くて素敵なお話でした!
個別ルートの感想 ~芹ケ野 真夏(せりがの まなつ)~
明るい凜ちゃんの攻略キャラです。
真夏はあやかしではなく人間の大人の男性。ただ先祖が陰陽師のなので普通にあやかしが見えたり、陰陽師のように悪いあやかしを祓ったりできます。
攻略キャラの中では唯一、外見的にも中身も好みではない。。明るい凛ちゃんと似合わない…まだ内気な凛ちゃんの方がしっくりくる。時代背景が現代だから20代中盤の男性が女子高生に手を出すって…どうよ?とどうしても思ってしまう(苦笑)
無印でのお話は切なくてストーリーとして良かった。泣ける。
陰陽師と姫の立場上、先祖で結ばれなかった2人が輪廻転生を繰り返し、現代でようやく結ばれた2人。
ラストで真夏は例の吟さんがらみの件で凜ちゃんの前から消えてしまったので、『どこがベストエンド!?』と思って切なかったですが、FDでは恥ずかしいくらい真夏の凛ちゃんへの愛が溢れてしまっています。
まあ、1000年かけてようやく結ばれたんだから無理ないだろうけど、とにかくスキンシップが多すぎ!制服でイチャイチャするのはちょっと犯罪っぽく見えてしまう(苦笑)
後半はFDで初登場する旧友の紫門(吸血鬼のあやかし)に凜ちゃんとの仲を邪魔されたり、凜ちゃんの進路や自分の店の将来性を考え、2人それぞれの道に向かって勉強します。
でも全体的にFDの真夏ルートは私的にはあんまり…だったなぁ。展開が読めるというか、やっぱり真夏と明るい凜ちゃん自体が私の中では似合わないカップルなのであまりお話に入っていけなかった。。
だけどサブキャラとの絡みシーンは楽しかった!
謡や綴君と海に行くシーンは笑えるし、無印で死にかけている人間の恋人を助けるために命を捧げて消えた氷雨(雪女のあやかし)が復活して、再び恋人と出会える所はすごい良かったです。
サブキャラもみんな大好きなので、FDでしっかり幸せになってくれるのが嬉しい。
個別ルートの感想 ~伊吹 萩之介(いぶき はぎのすけ)~
内気な凜ちゃんの攻略キャラです。
萩之介は人間の同級生で、あやかしが見たくて憧れているのに能力がないため、その姿を見ることができない男の子。でもFDでは早々に謡や詠、蘇芳があやかしであることを知り喜んでいます。
天真爛漫で面倒見が良く、友達思いの萩之介は人間にもあやかしにも慕われています。それは家族の大切さ、失った時の悲しみ、寂しさを知っている萩之介の人柄ゆえです。
ケイ(蛍のあやかし)の住む小川の奇跡であやかしが見えるように
FDでは小川の奇跡により、萩之介にあやかしを見る能力が芽生えます。無印で登場したあやかし達が見えるようになった萩之介はケイや狭霧(巨大蜘蛛のあやかし)と仲良くなり、人の残酷さを知り、人間とあやかしが共存できるように尽力したいと考えます。
後半はあやかしを封印する呪術師が村にやってきて、あやかしを無理やり祓ったり、封印しようと村の中を歩き回りますが、萩之介と凜ちゃんがそれを邪魔します。
あやかしにも良いあやかしがいること。何も悪さをしていないあやかしを祓うのは横暴であり、あやかしだとしても未来を生きる権利があると萩之介が呪術師を諭しますが、呪術師は聴く耳を持ちません。
萩之介のあやかしへの想いで呪術師を止め、狭霧の封印を阻止する
能力で呪術師の悲しい過去を見た萩之介は、呪術師の葛藤をつき、封印の術を未完で終わらせ狭霧の封印を阻止します。
こんな感じでFDでの萩之介ルートは、人間とあやかしの恨みや復讐により繋がれる負の連鎖に、萩之介と凜ちゃんがどう立ち向かうか?というストーリーになっています。
そして萩之介の素直な愛情表現に凜ちゃんが照れまくっているのも可愛いです。純粋そうに見えて萩之介はしっかり凜ちゃんに手出しますからね(笑)その辺は謡が一番奥手だな。
あやかしが見えなくなってもあやかしに慕われる萩之介
最後は小川の奇跡の効果が切れてしまい、仲良くなったあやかしが見えなくて泣いてしまう萩之介に私も涙してしまいました。好きな人や友達、あやかし達への愛情に溢れた萩之介ルートはとても良かったです!
ラストもしっかり凜ちゃんとラブラブで幸せそうで何より。萩之介があやかしが見えなくなっても凜ちゃんが目のかわりになり、その後も萩之介があやかし達に慕われているのがわかってとても泣けるお話でした。
個別ルートの感想 ~木邑 浅葱(きむら あさぎ)~
明るい凜ちゃんの攻略キャラです。
物語の全ての真相を知る者である浅葱。無印では攻略に制限がかかっていて、一番最後に攻略できるキャラとなっています。浅葱は紅葉村の山の頂上に生える桜の木のあやかし。
中世的でキレイで、無邪気で、とても優しい男の子。無印の浅葱ルートは嗚咽しながら泣いてしまいました。切なすぎた。。浅葱のスチルは全部キレイで儚い。
記憶を失くした浅葱が転校生として凛たちの前に現れる
無印で浅葱は消滅し、凜ちゃん含め、紅葉村の皆は浅葱に関する記憶をなくしました。
FDでは全員が記憶のない状態で浅葱が転校してくる所からスタートします。無印で消滅してしまった浅葱が再び紅葉村に来れた理由は、同じ桜の木から持ちだした苗木が村の外で育っていた為、桜の力により村の外でまた眠りから覚めることができました。
記憶を失くしたまま再び共に過ごし始めた無印メンバー。でも仲が深まるにつれ、凜ちゃん達は何か大事なことを忘れているような感覚を覚えます。それは浅葱自身も同じで、日常に違和感を覚え始めます。
再び浅葱の体が弱り始め、消滅の危機を迎える
桜は残り僅かの妖力を注ぎ、紅葉村の真実をひたすら隠します。そのせいで凜ちゃんはじめ、他のメンバーも何か忘れているように思うのに、核心に触れることができません。
桜のあやかしである浅葱は、桜の妖力が減るごとに体調を悪化させていきます。鬼のあやかしである大和と出会った事により、浅葱の余命宣告と、浅葱を救うには紅葉村の皆が忘れていたことを思い出す必要があることを告げられます。
ラストは浅葱が再び消滅してしまうのですが、凜ちゃんや吟さん、神様が紅葉村の真実を思い出し、謡や詠を連れて枯れてしまった桜に自分たちの妖力を注ぎます。しかし妖力が足りず桜は蘇りません。
サブキャラのあやかし達が集結し、全員で桜の木を蘇らせる
諦めかけたその時、今まで無印で登場したサブキャラのあやかし達が集結します。紅葉村を愛するあやかし全員が妖力を注ぐことで無事桜が蘇り、浅葱も再度生まれます。
浅葱自身もすべての記憶を取り戻し、やっと凜ちゃんと恋人同士になれます。彼氏になった浅葱君は最強です(笑)恥ずかしいセリフもサラッと言ってしまうので凜ちゃんは真っ赤になるし、謡まで恥ずかしくなって惚気話の途中で逃げてしまいます(笑)
無印での号泣もののラストから幸せいっぱいの2人。桜花という娘まで出来、大きくなった綴君まで見れてすごい良かったです!凜ちゃんが寿命で亡くなった後は、浅葱も桜の中に眠り、凜ちゃんと共に紅葉村を見守るのでした。